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こんばんは、アキバです。


今夜は私のブログにちょくちょく登場する『お金基準の価値観』について、そもそも『お金』とは何だったのかという事を通じて考えてみたいと思います。


現代社会では、物を手に入れたりサービスを受けるために、ほとんどの場合『お金』と交換します。

広く公に『お金』の価値が定められ、認知されているために、非常にスムーズに物やサービスと交換する事が出来ます。



そうです、『お金』は広く公に価値を認められた、価値を交換する『道具』なのです。



遠い昔には、石や貝でした。

お金にまつわる感じに『貝』という字が多く使われている事からも、その片鱗が窺い知れますね。

『ご贔屓(ごひいき)』なんて漢字は貝だらけです。



さてさて、それではもっと昔はどうでしょう。

貝や石といった《価値を交換する道具》を使わなかった時代には、物と物の交換=物々交換をするか、物を譲ってもらって「ありがとう」と感謝するかのいずれかでした。


物々交換の場合、お互いが納得する事が出来る『価値』は、物そのものの価値と数量や大きさ、重さなどで決まります。

現代の『お金』であればわかりやすいかも知れませんが、逆にその物が持っている『本来の価値』で判断する事が当たり前ですから、物を見る目は肥えていたでしょう。


物を譲ってもらって「ありがとう」と感謝するだけであれば、物を供給する側も「あの人に譲ってあげたいなぁ。」っと思って物を調達して来るでしょうし、譲ってもらう需要者側も「多くの人の中から私を選んでくれてありがとう。」っと、その物自体の『本来の価値』に対するありがたみを感じると同時に、わざわざ自分に譲ってくれたという供給者側の行為にも『感謝』を感じていたことでしょう。


そうです。

むか〜し昔は、『本来の価値観』を大切にしながら、今で言う《ターゲット客》も定め、お互いに支援しあう事に喜びやありがたみを感じていたのです。



それが今ではどうでしょう。


『本来の価値観』をなおざりにして、『お金基準の価値観』で売る側も買う側も儲け主義なのに、表向きには品質第一、お客様第一主義なんて言葉を戦略として使ってみたりして、『感謝』という言葉まで戦略的に使っているような方々が目立つようになって来てしまいました。


『お金』は本来、『価値』を交換する道具です。

物やサービスの『本来の価値』=『存在価値+付加価値』を譲り受けた事に対して『ありがたみ』を感じるからこそ、『ありがとう』の対価として『お金』を払い、『ありがとう』の対価として『お金』をいただくのです。


それが『お金基準の価値観』が強くなってくると、提供する物やサービスの『本来の価値』を追求するよりも、「〇〇万円儲けたいから原価を〇万円下げよう!」っといった事を優先するようになり、やがて儲け第一主義になってきます。

場合によっては、外部のコンサルタントやアドバイザーが『本来の価値観』を度外視して、コストカットばかりを指南してしまっているケースもあります。


コスト削減や節税といった『お金基準』のアドバイスばかりを受けているうちに、その会社や組織の風土や文化としても『お金基準の価値観』が強くなってしまい、結果として大切なお客様の事を考えるよりも、いかに効率的に儲けるかを考えるようになってしまうのです。



『お金基準の価値観』が強くなると、物やサービスの『本来の価値観』が薄れてきます。

特に日本人の場合には、大衆に流されやすいため、単純に『値段が高いもの』=『良いもの』っと思うようになってしまいます。


『値段が高いもの』=『良いもの』という感覚が身に付いてしまうと、『本物』がわからなくなって来ますから、騙されやすくなってしまいます。

騙されやすくなってしまうという事は、結果的に『お金』の面でも損をするようになってしまうのです。



まずは、ひとりの人間として『本来の価値観』を取り戻し、その『本来の価値』を享受出来る事に対して『ありがたみ』や『喜び』を感じましょう。

ほんのちょこっとでもいいんです。

物やサービスを受けられる事に『ありがたみ』や『喜び』を感じましょう。


そして、自分が仕事をする上で、どんなお客様に『ありがたみ』や『喜び』を感じていただきたいのか、どんな『感情』を持っていただきたいのかを常に考えるようにしましょう。



『お金』は《価値を交換する道具》です。

『お金』は『ありがとう』の対価として支払っていただきます。

そして、支払った『ありがとう』よりも多くの『付加価値』を感じていただけた時に、『感動・感激・感謝』が生まれます。

そして『感動・感激・感謝』から、リピート、口コミ、ファンが生まれるのです。



『お金基準の価値観』の巻き。

本日はここまで。



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