『No.1』の売上で『勝負』
こんばんは、アキバです。最近は日本映画界に活気が戻ってきましたが、洋物の映画といえば、「全米No.1!」っですね。
この「No.1」戦略は、日本人の心理をついた広告戦略です。
行列を見ると並びたくなったり、みんなが使っているものを使っていないと不安になったり、周りと同じ意見だと安心したり、流行りものはとりあえず手に入れておきたくなるような傾向が強いとみて、広告代理店の方としては「No.1」戦略を使いたくなるのでしょう。
さてさて、これまでのブログでも申し上げている通り、『戦略』という言葉を使わない私が何故あえて「No.1」戦略と呼んでいるかというと、「No.1」戦略はお客様のために使っているように見えて、実は「うちの方が競合よりも上ですよ〜。」っという意味合いの方が強いからです。
「うちの方がシェアが上ですよ〜。」っという事から、確かにお客様から選ばれている事はわかります。
しかし、CMでよく耳にする「売上No.1!」は売上金額ですから、本当にお客様から一番支持されているか否かはわかりませんよね。
少し屁理屈かも知れませんが、より多くのお客様に支持されているのであれば売上金額ではなく、売上数量で見ます。
例えば、高いモノが何個か売れただけの会社と売上金額は一緒でも数多く売り上げた会社では、支持率は違いますよね。
売り上げた地域分布も合わせて見ると、売り上げた地域がある特定の場所に限られている会社と、まんべんなく散らばっている会社では支持してくれているお客様の数が違う筈です。
これらのケースをちょこっとだけマーケティング的に見てみると、高いモノが何個か売れただけの会社の商品は富裕者層に限定した商品のようですし、売り上げた地域がある特定の場所に限られている会社の商品はリピート率が高い商品のようですし、売り上げた地域がまんべんなく散らばっている会社の商品は値段もお手頃で大衆に支持されている商品のようですよね。
そんな会社同士が「うちが売上No.1だ!」、「いや、うちの方が売上No.1だ!」、「来年は何とかして売上No.1を獲得するから、よろしくお願いします!」なぁ〜んて言われても、お客様が受けたいと思っている『付加価値』は見当たりません。
「売上金額No.1」を競っている業界は、お客様を引き寄せる力が弱くなってきます。
お客様が求めているものは、商品やサービスの『本来の価値』=『存在価値+付加価値』です。
商品やサービスの『本来の価値』=『存在価値+付加価値』を追求して、ライバル会社同士が競い合っている業界は、お客様を引き寄せる力が強くなってきます。
せっかく高いモノが何個か売れただけの会社の商品は富裕者層に限定した商品といった特長があったり、売り上げた地域がある特定の場所に限られている会社の商品はリピート率が高い商品といった特長があったり、売り上げた地域がまんべんなく散らばっている会社の商品は値段もお手頃で大衆に支持されている商品といった特長があるのであれば、それぞれの会社はそれぞれの特長を伸ばし、それぞれの特長を《伝えるべき人に向けて》伝えた方が良いのです。
そうして、業界内でライバル会社同士が切磋琢磨する事によって、業界全体が盛り上がっていくのです。
最近では、かなり具体的に絞り込んだお客様層を対象とした広告宣伝活動が増えて参りました。
消費者にとっても、とてもわかりやすく、非常に良いことですね。
でも「売上No.1」では、どこがどう良いのか、自分に本当に合っているものなのかわかりにくいですね。
例えば、偽装によるぼったくりが巧くいって「売上No.1」でも、『売上No.1』って言われたら。。。。。。
ねぇ。
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