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こんばんは、アキバです。


昨日は『金勘定』の大切さについてお伝えいたしましたが、ある読者の方からこんなメッセージをいただきました。


「こんにちは、アキバさん。昨日の『金勘定』についてですが、お金基準で仕事をしても大成功してる人って、結構多くないですか?単純に儲けたいという欲望がモチベーションになって、やる気も長続きするのではないかと思います。」


なるほど、先日立ち読みした(お店の方ごめんなさい)SPA!に載っていた破格の安さで大成功した印鑑のネットショップの社長さんも、「金に執着して、とことん儲けにこだわることが成功の鍵です。」みたいな事を言ってましたから、そんな入り口もあるでしょう。




それでは『金儲け』に執着して考えてみましょう。




売買の成立は単純に需要と供給で決まりますよね。


それでは、需要に強弱をつける要因は何でしょう?


自分に置き換えるとわかりやすいですよ。




需要を強くする一番の要因は、不足感です。

自分に足りていないモノを補いたいと思った時に、強い需要が発生します。


次に足りなくならないように蓄えようとする需要がきて、その次にやっと欲しいという需要がきます。


単純に欲しいモノではあるけれども、無くても困らないモノを買う時って、どんな時でしょう。


お金に余裕があるから買うか、おすすめ上手の店員さんや営業マンに乗せられて買っちゃうかのいずれかでしょう。

まぁ、中にはムシャクシャした気持ちをショッピングで晴らすなぁ〜んて方もいらっしゃるでしょうけど。。。




なぜ需要の強弱なんてものから話し始めたかと申しますと、供給側=儲けたい人が「これなら儲かるだろう!」って思ってビジネスを始めても、強い需要に結び付くか否かは需要側=お客様がどう感じるかに掛かっているため、お客様が買ってくれるかどうかはわからないからです。


特に自分の儲けにばかりこだわりすぎると、お客様が欲しくもないものを心理テクニックなどを駆使して売り込むなど、初めからリピートや口コミも望めない販売手法をとってしまうケースもあります。



それではなぜSPA!に載っていた破格の安さで大成功した印鑑のネットショップの社長さんはお金にこだわって成功する事が出来たのでしょうか?


それは『センス』と『運』があったからでしょう。


一生懸命お金を稼ごうといろいろ調べたり、考えたりしているうちに、世の中の市場に不足していて競合がいないか競合がいても少ない市場、つまり《破格の安さ》で《印鑑》を買う事が出来る《ネットショップ》が無いことに気付き、そこにお客様が呼応してくれたという事実は、《気付いたセンス》と《当たった運》でしょう。


人間、一生懸命やっていれば運気も向上するという事もあるでしょうが、普通は自分の儲けを優先して考えていると、足下ばかりを見て、市場もお客様も見えづらくなってしまいます。



普通に考えて、「一儲けしてやろう!」ってな人は儲かってないでしょ?


『お金基準の価値観』で『金儲け』しようとしても、お客様には響きません。

ただでさえ「最近の消費者は賢くなった」なんて言われている昨今です。

商品やサービスの『本来の価値』に『満足→感動→感激→感謝』していただく事を追求していなければ、お客様から選ばれないでしょう。




「《破格の安さの印鑑》で大成功したんだから、やっぱりお金じゃん!」

っという人も中にはいらっしゃるかも知れませんが、大切な実印を素材もわからない500円の印鑑でもOKっていう人がいらっしゃるでしょうか?


エルメスのケリーバッグらしい1万円のバッグを彼女にプレゼントしたら、果たして喜んでくれるでしょうか?


モノの『価値』は『値段』じゃないんです。

そのモノ自体の『本来の価値』が『価値』ですから、あまりにも安い『値段』のモノは逆に怪しく感じてしまう事さえあります。


『お金』は『価値を交換する道具』であり、お客様が期待した以上に『価値』を感じてくれたからこそ、『ありがとうの対価』である『お金』を払ってくれた上に、口コミやブログでの宣伝までしてくるのです。





お客様にどう喜んで欲しいか?

どんなお客様に喜んで欲しいか?

お客様に何を提供してあげたいか?

お客様に喜んでいただければ、その事業活動自体が貢献性の高い事業と言えます。


お客様が喜びもしない事業活動で利益を上げて、利益の一部を社会貢献活動に寄付したとしても、社会から望まれる会社にはなれないでしょう。




『経営理念』を難しく考えるのではなく、自社の社会的な『存在価値』をアピールするだけで、向かうべき方向性が定まります。


やるべき事は『経営理念』のチャンクを細かく砕いていけば、自ずと見つかります。


事業活動を通じて、お客様に不足しているモノが自社の提供しているモノと違っている事に気づいたら、変えてしまえばいいんです。


大切なのは、方向性を決めて、いつまでにどれだけやるかを計画し、計画通りに出来たか否かを見て、上手くいった事を継続し、ダメだった事は止めるか改善する事です。


あなたは、いつも「しこたま儲けたい!」って思っていて、いろんな事業に手を出して失敗している人や会社と、いつも「しこたま儲けたい!」って思っていて、いろんな事業に手を出して大成功した人や会社と、どちらのタイプをより多くご存知ですか?




『金勘定』が先に立つと、いろんな儲け話に飛びついても、何ら悪いことはありません。


『経営理念』が先に立つと、『経営理念』にそぐわない儲け話に飛びつくような事はなくなります。



『金勘定』を計画的に行えるのも『経営理念』の効用です。


ご利用は計画的に。



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