ESが先か?CSが先か?
こんばんは、アキバです。最近ES(社員満足度の向上)を重視した経営をされている会社が増えてきました。
世の中は平成20年不況と言うか、世界恐慌時代と言うか、いずれにしろ『不安』が増えてきています。
(恐慌と言っても、大金持ちには関係ないので、20世紀以前の恐慌とは訳が違います。)
『不安』といえば、アキバの『動物からカリマス理論』です。
人も動物も、
『知らないモノ』や『わからないモノ』
↓
『不安』
↓
『逃避』
↓
『脅威』
↓
『怒り』・『攻撃』
というように、環境の変化や新しい物事を理解出来ないまま自分が追い込まれると、やがて衝動的な『怒り』や『攻撃』といった行動として表れます。
追い込まれた動物が『不安』の対象を襲うように、自分を追い込む《他人》を『不安』の対象にした残虐な事件が急増している事は、事件を起こしてしまった犯人だけの問題ではなく、大きな社会問題だといえるでしょう。
一般大衆にとっては、そんな『不安』な世の中ですから、「一緒に働いてくれるあなた達のおかげで、我が社は成り立ってるんですよ。」「だからこそ、社員とその家族が安心して豊かに暮らせる事が第一なんです。」って言われれば、確かに安心して健やかに仕事に打ち込めるでしょう。
会社という組織ありきであれば、正しいかも知れません。
しかし、《起業》の時点ではいかがでしょうか?
何らかの事業を始めようとする人が「社員のためになる会社を創ろう。」って思いますか?
「社員のためになる会社を創ろうと思います。」っていう事業計画書を見て、その会社に融資しますか?
社員とその家族や親戚の幸せを重視したES型の『経営理念』は、実は組織の運営が難しいのです。
まず、パレートの法則(2・8の法則)で依存型ぶら下がり社員になりがちな2割の社員は、「守ってくれるって言ったじゃないか!」っと言い出すかも知れません。
パレートの法則(2・8の法則)でバリバリに稼いでくれる2割の社員は、「儲かってるんだからいいじゃないか!」っと偽装をするかも知れません。
要するにESを最も重視した場合には、社員やメンバーひとり一人が《お客様のためになるには、どうすればいいか?》という事を、個人的に強く思い続けている必要があるのです。
社員やメンバーひとり一人が《お客様のためになるには、どうすればいいか?》という事を、個人的に強く思い続けていれば、依存型ぶら下がりの抑制にもなりますし、不正や偽装を防止してコンプライアンスを大切にするでしょう。
しかし、社員やメンバーひとり一人全員が《お客様のためになるには、どうすればいいか?》という事を個人的に強く思い続けていると信じきれるでしょうか?
信じきれなければ、仕事は任せきれませんし、守ることも出来ないでしょう。
「社員とその家族が安心して豊かに暮らせる事が第一なんです。」といいながら、トップダウンでビシビシやるのも、何だか矛盾してると感じるでしょう、従業員側としては。
ES型の『経営理念』は、《社員とその家族が安心して豊かに暮らせる》という事は、《社会全体が安心して豊かに暮らせる》ようになる事を意味していて、その実現のためには《お客様に安心して豊かに暮らしていただく》事が大切です。《お客様に安心して豊かに暮らしていただく》ために我が社では‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
っていう《含み》の部分を社員やメンバー全員が読み取る必要があります。
だからES型の『経営理念』だけでは運営がとっても難しいのです。
そこで、難しいES型の『経営理念』よりも、とっても簡単なCS型の『経営理念』をお勧めします。
あっ、すみません。
ここからは、いつもと一緒です。
その組織やチームだからこそ提供する事が出来る商品やサービスの『本来の価値』(=『存在価値』+『付加価値』)を、どのようにお客様に提供する事によって、お客様にどのように(ex.喜んで、楽しんで、豊かに等)なって欲しいのかを、そのまま『経営理念』にしてしまえばいいんです。
その『経営理念』を読んだお客様と社員やメンバー、社員候補の人、提携業者の方々までが、
「そうだね!」
っと思ってくれる『経営理念』がいいんです。
「そうだね!」っと思ってくれれば、お客様は安心しますし、社員やメンバーは自分に出来る事を模索し始めますし、社員候補の人は「一緒に働いたら、こんなこと出来るかなぁ〜」っと夢を描きますし、提携業者の方々も同じような気持ちの業者さんが集まって来るでしょう。
『経営理念』は経営者の思いでもありますが、経営者固有のものではありません。
経営者として、社員やメンバーを大切にしたいという気持ちはわかります。
ですが、第一にCSを考えて宣言してしまえば、《含み》はありません。
シンプルにいってみませんか?
お客様あってのお仕事ですから。
ねっ。
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