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こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。


今夜は先週の《モンスターペアレント〜全章〜》でお伝えしました『不安』の作用を会社に当てはめて考えてみましょう。


会社における『不安』というと、どんなものが思い付きますか?


一番大きなチャンク(塊・分類)で見ると、「マネジメントされていないリスク」が挙げられるでしょう。

「マネジメントされていないリスク」が実際に発生すると、どうなりますか?

マネジメントされていなければ、答えは「どうなるか『わからない』」でしょう。


『アキバの動物からカリマス理論』では、


『わからない物事』
『理解出来ない物事』

『不安』

『脅威』

『逃避』

『攻撃』


の流れで、『わからない物事』は『不安』を生み、『不安』から逃げられない状況では『攻撃』に転じる事で『不安』を自分から遠避けようとします。


また、『アキバの赤ちゃん理論』を当てはめてみると、泣いている赤ちゃんが近くにいると他の赤ちゃんも泣き出すように、強く『不安』を感じている人の表情や言動から周りにいる他の人達にも『不安』は伝播します。

会社組織を形成するのは人間ですから、「マネジメントされていないリスク」が社内に多く存在すればする程、組織全体も不安定であると言えるでしょう。



それでは、御社における「マネジメントされていないリスク」を書き出してみましょう。



どうですか?

「お金にまつわるリスク」と「人にまつわるリスク」がたくさんあって、「モノにまつわるリスク」は割と少なくありませんか?


一般的に“リスクマネジメント”というと、「悪い物事」とか「悪影響」を連想しがちです。

中には「保険屋さんが売り込むために難しい事言ってるだけでしょ?」っという方もいらっしゃるかも知れません。


しかし、広義の“リスクマネジメント”もしくは“ビジネス・リスクマネジメント”は投資におけるリスクマネジメントと同様です。


物凄く簡単に言うと、「いくらのタネ銭が、いくらになるか?」っという事です。

その「いくらになるか?」は、お客様にどれだけ『ありがたい』と思っていただけるかに掛かっています。

お客様に『ありがたい』と思っていただけていないのに『お金』だけはたくさん欲しいなんて、理不尽な話しでしょう。

なぜなら、あなたが手に入れて『ありがたい』と思えないモノに対して『お金』を払いたくないように、お客様も『ありがたい』と思えないモノには『お金』を払いたくないからです。

しかも、お客様から『ありがたい』と思っていただく事に『心・気持ち・情熱』を込めていない社員やメンバーが『儲け』る事に走ると、「効率化」の名の下に「手抜き」や「偽装」をするようになります。


リスクマネジメント業界ではお馴染みのBCP(事業継続計画)にしても、地震や落雷などの大きな災害からの復旧がフォーカスされがちですが、最近のニュースをご覧になっておわかりの通り、「偽装問題」の方が事業を継続する事への影響は大きいと言えるでしょう。

「偽装問題」はお客様に対する裏切り行為ですから、お客様からの『信頼』『信用』『ありがとう』の気持ちを踏みにじった事になります。

お客様から『ありがたい』と思っていただけるように一生懸命頑張った社員やメンバーの『心・気持ち・情熱』も踏みにじった事になります。

そんな組織が「ごめんなさい、心を入れ替えて頑張ります!」って言ったって、踏みにじられた『信頼』や『気持ち』はそう簡単に取り返す事は出来ないでしょう。


また、事業を継続していくためには『適正な利益』も必要です。

お客様に対して商品やサービスを提供し続けていくには、組織として有事を乗り切る体力が必要です。

無理に薄利で頑張っても、マイナスのリスクが発生した時にカバーしきれなければ、事業を継続する事が出来なくなります。

無理に薄利で頑張っても、社員やメンバーが安心して暮らしていく事が出来ないような給与しか支払えない状態では、社員やメンバーは個人的にも「先行き不透明」という『不安』を感じる事になります。


さらに社内人事の基準が曖昧だったり、いわゆる「好き嫌い人事」だったりすると、社員やメンバーは自分自身の将来のビジョンを描く事が出来ず、『不安』になります。
社内のコミュニケーションが上手くいっていなければ、「あいつは何をやっているのか『わからない』」っていう『不安』が生まれます。

上司と部下のコミュニケーションが良好でなければ、「有能な部下が社内における自分の立場を揺るがすのではないか?」っと上司も『不安』になり、「パワーハラスメント」という形で『攻撃』する事によって『不安』を解消しようとするかも知れません。



「お金にまつわるリスク」と「人にまつわるリスク」は、連鎖的に作用して、社内に『不安』を増幅していってしまうのです。

チャンク・ダウンして(細かく噛み砕いて)みれば、もっと『不安』に繋がる「わからない物事」がたくさんあるでしょう。


ですから“リスクマネジメント”って大切なのです。

アキバが推奨する広義のリスクマネジメントには、『本来の価値観』による『経営理念』を基軸とした『経営計画』が不可欠です。

勿論、チャンク・ダウンしてマイナスのリスクのみをリスクマップに落とし込み、それぞれのリスクに応じた対策を策定・実行したりもしますが、「わからない物事」や「理解出来ない物事」の大本は「いくらのタネ銭が、いくらになるか?」です。

軸がしっかりとしていなければ、ブレ幅の見当はつきません。

“ブレ幅”はすなわち“リスク”です。


あっ、そうそう、「いくらのタネ銭が、いくらになるか?」の前に「何のために、その組織で、その事業をしたいのか?」を決めておくのが、『本来の価値観』による『経営理念』ですから、いきなり『金儲け』計画から考えないでくださいね。

『お金』を稼ぐだけであれば、その事業である理由も、その組織である理由も「わからない」ですから。


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もうちょっと『極め』が無いですねぇ。

すみません。

また次回以降で修復させてください。

ありがとうございます。