良い見本と悪い見本
こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。今夜は見本やお手本のお話です。
突然ですが、あなたが欲しいと思う《見本やお手本》は、次のうちどちらですか?
・「成功する秘訣が書かれている良い見本やお手本」
「成功するためにやってはいけない事がまとめられている悪い見本やお手本」
如何ですか?
多くの方は「これでバッチリ!〇〇の儲け方」とか、「〇〇マニュアル」といった良い見本やお手本をお選びになるでしょう。
マニュアル本や対策本が売れるのは、「何かいい方法ないかなぁ〜」とか「どうしたら上手くいくかなぁ?」といった欲求にピタッとはまりますからねぇ。
上手くいくノウハウであればポジティブですから、読んでいてもワクワクして心地良いですからねぇ。
しかし、大成功を収めた人のサクセスストーリーをそのまま自分に当てはめて実行しようとした時に、ピタッとはまらない事に気がつきます。
税制や法律に準拠した実務マニュアルでしたらピタッとはまりますが、経営全般とか成功人生論といった人の『心・気持ち・情熱』といったものが影響する事になるとピタッとはまらなくなってしまうのです。
これだけ多くのノウハウ本やマニュアル本が発行され、多くの人達が読まれているのにもかかわらず、「同じように成功した!」っていう人がほとんどいない事が裏付けていますよね。
法人も個人もそれぞれ個性がありますから、著者の成功例をそのまま真似る事は、なかなか難しいでしょう。
セミナーなどで成功者の方々からお話を聴かせていただくと、
「多くの人達は、10あるうちの10をちゃんとやらない。」
「同じようにやれば出来るのにやらない。」
「ちゃんとやってくださいね。」
っとおっしゃいます。
最近は本でもライヴでも「成功の秘訣のタネ明かし」を惜しみなく披露していただける成功者の方々が増えてきています。
それでも「同じように成功した!」っていう人がほとんどいないのは、成功者の成功例をそのまま真似るのではなく、理解した上で「自分らしいやり方」に変換しないといけないからでしょう。
また《良い見本やお手本》ばかりを読みあさってノウハウ本漬け・マニュアル本漬けになってしまうと、思考回路が《良いものを見つけてきてマネたりパクる》ようになってしまいます。
《マネたり、パクったり》ばかりをしていると、自分で考える能力、最近よく見聞きするようになった「地頭力」が失われてしまいます。
その結果はおわかりですよね。
『依存症』です。
何でもかんでも教えてくれないと出来なくなり、教えてくれるレベルの人=成功者のみを尊敬し、頑張っていても成功していない人を見下すようになってしまいます。
《良い見本やお手本》に依存すると、《良い見本やお手本》と同じようにやるしかなくなってしまい、自分らしい選択肢を選べなくなってしまうのです。
例えば「絶対儲かる投資術」という本があったとしましょう。
読者が少ないうちは、ちゃんと10あるうちの10をそのまま実践すれば儲かるかも知れません。
しかし、多くの市場参加者(=投資家)が同じタイミングで売買したら、儲かりますか?
しかも、相場を張るには『心』や『気持ち』が影響しますから、本に書いてある通り成功者と全く同じ事をして、同じように成功するのは難しいのです。
マーケティングも同様です。
同業他社がみんな同じようなマーケティング手法を取った場合、生き残る事が出来るのは、商品やサービスの『本来の価値』が優れている会社、もしくは『本来の価値』が優れている商品やサービスだけでしょう。
ですから《良い見本やお手本》に頼り過ぎると危険なのです。
一方、《悪い見本やお手本》は成功するためにやってはいけない事がまとめられています。
「コレをやったら確実に失敗する」
とか
「あの人に教わったアレで失敗したから、別の人にソレを教わってやってみたけど、結局ダメだった」
とか
「あのタイミングで気持ちが定まらなくて失敗した」
とか
「不安な事をたくさん抱えて仕事をしていると、ミスやトラブルが多くなる」
なぁ〜んて感じで『心・気持ち・情熱』が影響するような事でも、ほとんどの場合、ピタッとはまります。
ピタッとはまらない事があっても《やらない方が良い事》ですから、自分が選べる選択肢は少なくなりません。
《悪い見本やお手本》を示していただける方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考にさせていただきましょう。
(本やセミナーでなくても、身近にいらっしゃったりしますよね)
また、「バカにされるから嫌だなぁ〜」っと思われるかも知れませんが、あなたの失敗談がとても役に立つ人が必ずいらっしゃいます。
「この人のためなら!」っという方がいらっしゃれば、ぜひ教えてあげましょう。
【本日の一句】
良い見本
真似るときには
自分流
悪い見本は
反面教師
お後がよろしいようで。
過去90日間に書かれた、経営理念を含む日本語のブログ記事
このグラフをブログに貼ろう!
コメント