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こんばんは、経営理念コンサルタントでリスクマネジメント協会 Certified Risk Manager のアキバです。


お盆休み明けからいきなりですが、経営者の皆様、部下を持つ上司の皆様にお伺いいたします。

あなたは社員もしくは部下からリーダーと思われていますか?それとも、「客」と思われていますか?



ここで敢えて『お客様』ではなく「客」といった乱暴な言い方をしているのにも理由があります。


さぁ、どちらですか?


成果報酬型の会社や『指示・命令』によって社員や部下を管理している会社では、社員や部下の方々が経営者や上司の方々を「客」として行動する傾向があります。


「なんて立派な社員なんだ!お客様は神様ですから、私も神様のように崇めてくれているのか?」

なぁ〜んて早合点しないでくださいね。

『お客様』じゃなくて、「客」ですから。。。



勿論、成果報酬型の会社や『指示・命令』によって社員や部下を管理している会社の社員や部下の方々が全てそうだという事ではありません。

社員やメンバーひとり一人がしっかりと法人から見た『お客様』に対して仕事をしていれば、そのような事にはなりません。

しかし、往々にして成果報酬型の会社では自分の報酬・給与・賞与のために仕事をしがちですし、『指示・命令』によって社員や部下を管理している会社ではパレートの法則(2‐8の法則、2‐6‐2の法則)が働いて依存型ぶら下がり社員が増えやすいのです。


仕事が出来るとは言い難い依存型ぶら下がり社員にしろ、仕事がバリバリに出来るエリート社員にしろ、「『お金』を稼げるから」という理由だけで仕事をしている社員には、

・その会社でなければならない理由

・その会社の同僚や後輩や上司と同じ組織でなければならない理由

・場合によっては、その仕事でなければならない理由

がありません。



『金儲け』のためだけとか、『金を稼ぐ』ためだけで仕事をしている部下や社員は、

《しっかりと自分が会社の中で如何に儲けるか?》

を考えて行動しているのです。


よろしいですか?

エリート社員が他の社員と上手く連携を図ろうとしなかったり、依存型ぶら下がり社員がダラダラとだらけているように見えるのは、彼らなりに無意識にでも『儲ける』事に向かっているのです。

エリート社員は「会社」という狭い社会の中で直接『お金』をくれる経営者や、もらえる金額を左右する上司を「客」と見立て、その他の社員はみんな競合他者(一応個人だから‘他社’でなく‘他者’にしました)と見立てているのです。

競合他者とは『対立・敵対』の関係となりますので、社員同士が協力しあうプロジェクトや情報・ノウハウの共有化なんて上手くいきません。


依存型ぶら下がり社員は「会社」という狭い社会の中で直接『お金』をくれる経営者や、もらえる金額を左右する上司を「客」と見立て、「如何にして楽に儲けてやろうか?」と考えているのです。

あっ、すみません。
依存型ぶら下がり社員はそこまで真剣に本気で考えた上での行動とは言えませんが、結果的には同じ事なのです。


自分の個人収入が目的ですから、経営者が用意したビジネスモデルには乗っかっているだけです。

法人から見た『お客様』の事なんて関係ないと言わんばかりに、気持ちなんて込めないで単なるルーティーンとして仕事をこなす事により、経営者もしくは法人から『お金』をたくさんもらう事が仕事になってしまうのです。

ビジネスモデルのルーティーンから外れた画期的なアイデアを編み出したとしたら、自ら起業して去って行ってしまうでしょう。


ですから、『金儲け』のためだけで仕事をしているような部下や社員は、自分の収入に直接影響がない上司の言うことは聞きませんし、社内でのコミュニケーションが上手く行かなかったり、チームプレーが上手く出来ないのです。



しかし、逆を返せば、会社や組織自体がそのような管理体制になっているから、そのような部下や社員が増えてしまうとも言えます。

組織の単位を大きくとって、社員一人を法人と見立てれば、『金儲け』だけのためにそのビジネスをしている法人にもまた、

・その組織でなければならない理由

・その仕事でなければならない理由

は無いのです。


そのような法人は、業界全体で連携して盛り上げていこうなんて、さらさら思いません。


業界全体を盛り上げるような話が来ても、「『儲かりそう』だから一丁乗っかってやろうか。」くらいの気持ちでしょう。
勿論、そのような気持ちを持つのは、経営者や幹部社員です。


このように、社員や部下の方々の仕事に対する意識を確認する事によって、実は法人全体としての問題点、経営者や上司の方々の個人の意識としての問題点にも気づく事が出来ます。


もし、あなたの部下が自分の『金儲け』の事ばっかり考えて仕事をしているようであれば、あなた自身に振り返ってみてください。

場合によっては、会社全体がそのような体質になってしまっているかも知れません。


そう、表向きには『お客様』なんて言いながら、社内では『お客様』のお名前を呼び捨てにしていたりする会社は、結構たくさんあるものです。

あなたの会社がそんな会社か否かは、社内のスケジューラを見ればすぐにわかります。

表向きは『お客様』という“言葉”を使っていても、普段は「あの客さぁ〜‥‥」なぁ〜んて言っているようでは、結局のところ『金儲け』が出来れば何でもいいって事と同じでしょう。



あっ、すみません、ちょいと言い過ぎました。



社員やメンバーが一丸となってビジネスモデルを遂行するためには、社員やメンバーひとり一人の仕事に対する目的と、法人全体としての目的である『経営理念』が一致している事が大切です。

そのビジネスモデルで儲け続けるためには、『お客様』から選ばれ続ける事が大切です。

お客様から選ばれ続けるためには、お客様から選ばれ続ける『経営理念』が大切です。


とっても単純明快で当たり前だと思われるかも知れませんが、ちょっとした矛盾点が大きな綻びにつながるのです。


『本来の価値観』による『経営理念』を大切にして、健全に儲け続けられる会社を目指しましょう。




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