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こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。


今夜は『お金』の『ありがたみ』から『経営理念』を考えてみたいと思います。

今夜のテーマは21世紀型の経営にパラダイムシフトしていただくために、最も大切な事とも言えるでしょう。



それでは、質問から始めさせていただきます。


あなたは仕事を次のA,Bどちらの感覚で認識していらっしゃいますか?

A:仕事は『お金』を儲ける手段

B:仕事をした結果として『お金』が儲かる


確かに「お金がすべてじゃないんだ!」っとおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、『儲け』はあるものと前提してお考えください。


あっ、そうそう、誰も見てませんから、きれい事じゃなくて本心でお答えくださいね。



さて、Aの《仕事は『お金』を儲ける手段》をお選びいただいた方は、20世紀を一生懸命戦って来られた方だと思います。

「顧客満足度No.1」とか「差別化」とか競合他社に勝つための戦略を駆使して、一生懸命戦い抜いて来られたビジネス戦士でしょう。

何せ20世紀は〈 ♪〜24時間、戦〜えますか?ビジネスマ〜ン♪ビジネスマ〜ン♪ジャパニーズ♪ビジネスマ〜ン〜♪ 〉の時代でしたからねぇ。

プロセスも大事だけど、結果がなければ何もないのと一緒の時代だった上に、その『結果』は『お金』で表されていましたから、顧客満足度を高める事も自社の商品やサービスについて他社との差別化を図る事も、みんな『結果』を出す=『お金』を儲けるための手段に過ぎなくなってしまったのでしょう。



Bの《仕事をした結果として『お金』が儲かる》をお選びいただいた方、私はず〜っと「お金は後からついて来るものだ」なぁ〜んて諸先輩方々にお教えいただいて参りましたが、私自身が《仕事をした結果として『お金』が儲かる》という考え方から全くブレなくなったのは、実はここ3〜4年の事です。

以前はデリバティブのディーラーをかじったりしたものですから、最終的には『お金』を稼ぐのはゼロサムゲームで、市場で勝ち残るほんのひと握りの者だけが勝者となる事が出来ると思っていました。

昔のマーケティングで観ても、例えばリーダーは儲けられるけど、リーダーに勝つためのにはニッチャーとして絞り込んだ得意分野で勝負を掛けなければ無理だと思っていました。

確かにそうなんですよねぇ。

市場全体の占有率を上げる事も、ニッチな分野で市場占有率を上げる事も、比較対象は競合他社なんですから、ある市場におけるひと握りの勝者が大企業であれば、その他の市場参加者はほとんど儲からない事となり、結果として競合他社同士の勝ち負けが自社の存続すら左右するようになりますからねぇ。

以前は私もまた、戦いに勝てば『お金』が後からついて来るのだと思っておりました。



ですが、単純かつ明快な事に気がつきました。


よく「相手の身になって考えなさい!」なんて言葉を聞きますよねぇ。

お客様の立場を考えた時、「『お金』ってどんな時にたくさん払っても得をしたと思うだろう?」ってシンプルに考えたのです。

そしてシンプルに出た答えは『ありがたい』と思った時に、たくさん『お金』を払ってでも「得したなぁ〜」っと思えるというものでした。

『ありがたい』と思えるのは商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』であり、その商品やサービスに対して期待した『ありがたさ』よりも大きな『ありがたみ』を感じた時に、私は「得したなぁ〜」っと思います。


それはお客様も同じ筈ですよね。


『ありがたみ』を感じないモノに対して大切な『お金』を払いたく無いですし、素晴らしく『ありがたい』モノであれば、多少高くても手に入れたいと思うでしょう。


であれば、お客様に『ありがとう!』って喜んでいただき続ける事が出来れば、お客様から『ありがとう』の対価である『お金』をお支払いいただき続ける事が出来る、即ち『儲け続ける』事が出来るのです。


まず先に立つのは、お客様から『ありがたい』と思っていただけるか否かであり、『ありがたみ』の無いモノを売りさばいていると結果としてお客様は離れていってしまうのです。


『お金』を儲ける手段として仕事をしている人と、仕事をした結果として『お金』が儲かっている人は違うんですよねぇ〜。

あなたはどちらのタイプの人のお客さんになりたいですか?




さてさて。


お客様からの『ありがとう』の対価である『お金』って、会社にとってどんなものでしょう。

そのままズバリ、お客様からの『ありがとう』という気持ちをどれだけいただく事が出来たかを客観的に表してくれるのが、企業経営上の『お金』という事が出来るでしょう。

たくさんのお客様に『ありがたい』と喜んでいただきたいのか?

特定のお客様に何度も『ありがたい』と喜んでいただきたいのか?

そんな事をまとめたものが、ビジネスモデルとコンセプトです。


そして、どんなお客様に対して、その会社だからこそ提供する事が出来る商品やサービスの『本来の価値』により、そのお客様にどのように喜んでいただきたいのかを宣言したものが、『本来の価値観』による『経営理念』です。


『経営理念』だからと言って、難しい言葉で崇高なイメージで仕上げて、最後に「社会に貢献します!」なんて入れる必要はありません。

難しくすればするほど、「額に入れて飾っておきたくなります。」

『経営理念』は飾り物ではありません。

社員やメンバーはもとより、取引先やお客様にお読みいただいて『共感・共鳴』していただく事により、経営上の揺るぎない大黒柱になるべきものなのです。


『本来の価値観』による『経営理念』に『共感・共鳴』した人達が、自らもお客様に喜んでいただく事を仕事の目的として社員やメンバーとなってくれるのが、経営者として最も理想的なリクルートです。


お客様に対して、その会社だからこそ提供し続ける事が出来る商品やサービスを提供し続けるために必要な対価が利益です。

利益が出せない状況が続いてしまうと、『ありがたい』モノを期待してくださっているお客様に対して、商品やサービスを提供し続けられなくなってしまいます。


リスクマネジメントは、お客様に商品やサービスを提供し続けるためにとても大切な事です。

安定・安心してお客様に商品やサービスを提供し続けるためには、経営計画が必要です。

お客様に商品やサービスを効率良く、滞りなく提供し続けるためには、行動計画が必要です。

災害時や大規模な損害が発生した時にも滞りなく商品やサービスを提供し続けるためには、BCMS(事業継続マネジメントシステム)が必要です。


そして、何よりも大切なのは、法人も経営者も社員やメンバーも、「お客様にその会社だからこそ提供し続ける事が出来る商品やサービスを提供し続ける事により、お客様に喜んでいただきたい」と思って仕事に取り組める事です。

その結果、お客様から『ありがとう』って『お金』をいただければ、法人も経営者も社員やメンバーも『ありがとう』って喜ぶ事が出来るのです。

しかも、同業他社が新しい技術を開発してお客様を喜ばせれば、それが励みになって更なる技術革新を目指す原動力となり、結果として業界全体が盛り上がって活性化されてくるのです。


『本来の価値観』による『経営理念』を基軸とした経営は、すべてのベクトルが統一化されてきます。


もう労使抗争をしている時代でもなければ、心理的に騙したり誑かしたり煽ったりしてお客様に売りつける時代でもありません。

現在の高度情報化社会においては、そんな経営は時代遅れです。


労使抗争が激しい会社には良い人才が集まりませんし、お客様を騙したり誑かしたり煽ったりして売りつけるような会社の噂は光の速さで広まります。(しかも尾鰭、は鰭、いろんなヒレまでついて来ます)



『お金』を儲ける手段として仕事をしている会社と、仕事をした結果として『お金』が儲かっている会社は違いますよねっ。




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『お金』を儲ける手段として仕事をされていらっしゃる方々に、「お客様に理不尽な事を言われたら。。。。?」って聞いたら、「そんなの客が悪りぃんだから、関係ねぇだろうがっ!」って答えるんですよねぇ〜。

悔しいです!!!

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