権限委譲〜其の弐〜
こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。今夜は先週末の組織における『権限委譲』についての解説をお送りいたします。
っと、その前に先週末のおさらいで一句。
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権限を
上手に委譲
したいなら
大切なのは
経営理念
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世界経済が大揺れの動乱の時代には、組織力を活かしてスピード感をもった経営が不可欠でしょう。
そうはわかっていても、仕事を部下に任せきれなくて自分で抱え込んでしまっている上司や経営者の方々も多くいらっしゃるようです。
部下に任せきれなくて悩んでいらっしゃる方々の多くは、「指示・命令している暇があったら自分でやった方が早い。」とか、「ちゃんと出来るかどうか不安だ!」なぁ〜んておっしゃいます。
確かにそんな方々が指示・命令したって、部下は思い通りに動いてくれないでしょう。
部下の方々もまた、上司と同じように「ちゃんと出来るかどうか不安!」ですからねぇ。
『不安』と来れば、いつもの『アキバの動物からカリマス理論』です。
わからない物事
↓
不安
↓
逃避
↓
脅威
↓
攻撃
っとなり、部下は「できれば他の人に任せてくれないかなぁ〜」っと“逃避”したり「なんで俺にばっかりやらせるんだよ!」っと腹の中では“攻撃”的な感情を抱いてしまったりします。
つまり、部下が能動的・自発的に行動してくれないケースが多くなるのです。
上司が部下に任せるよりも自分でやってしまった方が早いからと言って、部下に任せないのも
任せる事
↓
不安
↓
逃避
↓
自分でやる
っとなり、“逃避”行動として捉える事が出来ます。
そうして《組織全体の限界が“逃避”癖のある上司の限界に左右される組織》となってしまうのです。
(こんなにズバッと言ってしまうと“攻撃”されちゃうかも知れませんが‥‥‥)
さてさて、それではどうすれば上司から部下へ上手に『権限委譲』する事が出来るでしょうか?
これまでは、先に職務権限を与えれば、その職務権限なりの人間に成長するから大丈夫だとおっしゃる方が多かったように思います。
ですが、メンタルケアが大切な現代組織においては、先に重圧を与えて、その重圧に耐えきれず心の病を持たれてしまうような事が無いように気をつけなければなりません。
現代組織において上手に『権限委譲』をするためには、自らが能動的・自発的に重い職責や職務権限を受け入れられるベースを作ってあげる事が大切でしょう。
そのためには、最も単純に部下自身が「やりたい!」っと思い、その仕事に『心・気持ち・情熱』を込められるか否かが鍵となります。
【その組織だからこそ提供する事が出来る商品やサービスを提供し続ける事により、どんなお客様に、どんな風に喜んでいただきたいのか?】っという事が、社員にも取引先にも、そして一番大事なお客様に明確に伝わる『経営理念』を基軸とした経営を実践していれば、その『経営理念』に『共感・共鳴』した社員ばかりが組織に残っていくようになります。
『経営理念』に『共感・共鳴』している社員やメンバーは、その組織で自ら能動的・自発的に仕事がしたいからこそ、その組織に所属し続いているのです。
どうしてその組織なのか?
どうしてその仕事なのか?
どうしてそのお客様なのか?
という事が明確になっていて、その理解度が深まっていれば『権限委譲』を上手に行う事が出来ます。
なぜなら権限を委譲された部下は、その職責に応じた『意思決定』をしなければならないからです。
実は『権限委譲』における『不安』の根本は、「意思決定が正しく出来るか否か?わからない。」ところにあります。
それはそうでしょう。
“意思決定をする基準”が明確になっていなければ、「わからない」→「不安」ですからねぇ。
いくら業務分掌や事務処理細則を完璧に作っても、いくら内部統制やBCPを書面で完璧に仕上げても、それに沿って行動する社員やメンバーひとり一人が意思決定をするための基準がバラバラでは上手く運営する事は出来ませんよねぇ。
ですから『経営理念』って、本当に大切なんです。
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権限を
上手に委譲
したいなら
大切なのは
経営理念
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お後がよろしいようで。
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