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こんばんは、経営理念コンサルタントでリスクマネジメント協会 Certified Risk
Manager のアキバです。


今夜は《意思決定の基準と意志管理〜其の参〜『目的』と『経営理念』》をお送りします。



はじめに川柳のおさらいです。

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目的は

何のためにと

定められ


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目標は

どれだけやるか

いつまでに


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目的が

統一される

理念にて

自分らしさが

力を合わす


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理念にて

自分らしさが

合わされば

自由奔放

組織の力


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迷ったら

何のためにと

問答し

正しき道を

導く理念


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意思決定

金の魅力に

迷ったら

何のためにと

経営理念


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メンバーの

意志が横道

それたなら

確認するは

経営理念


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自らの

意志が理念に

共鳴し

自己革新を

促す組織


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みなさんは普段、『目的』と『目標』の意味をしっかりと認識して使っていらっしゃいますか?


『目的』は「何のために」、『目標』は「いつまでに」「どれだけ」やるのか?を表す言葉です。


近頃崩壊が著しい20世紀型の過度な資本主義社会における企業では、『目的』も『目標』も共に『お金』でしたので特に気にする必要は無かったかも知れません。


しかし、過度な資本主義社会が崩壊し、『お金基準の価値観』ではなく『本来の価値観』が求められる現代社会において『目的』と『目標』を混同していてはビジネスが成立しなくなる可能性もあるでしょう。


企業における『目的』が利潤の最大化で、『目標』が5年後までにいくら、3年後までにいくら、今期末までにいくらといった『お金基準』だけの経営計画を策定し、経営計画とは別にマーケティングをして戦略を立て、顧客向けの宣伝も別途セクションやプロジェクトに分けて実施していく方法では、経営上の根本となる『目的』は『お金』なのに、対顧客向けには『宣伝用に作られた価値を提供する事』となります。


『宣伝用に作られた価値を提供しよう!』っと社員やメンバー全員が一丸となってくれれば問題はありませんが、一人でも「とはいっても金のためだから、いいっしょ!」なんて思ったら手抜きや偽装が始まります。
(あっ、すみません。最近は社員やメンバー全員はが一丸となっていても、経営者がそうでない場合の方が多いのでした)


『目的』に『その組織だからこそ提供する事が出来る商品やサービスを提供し続ける事によって、お客様にこんな風に喜んでいただきたい』という事が明確に定められていれば、社員やメンバーひとり一人がやるべき事も自ずと決まってきます。

どんなお客様に喜んでいただきたいかを明確に打ち出すことは、そのままターゲットセグメンテーションをしているといえるでしょう。

喜んでいただけたか否かをお客様からお聴きする事が出来れば、とても濃い内容のマーケットリサーチが出来たといえるでしょう。


つまり、

《ビジネスモデル》+《お客様の感情》=《事業目的=経営理念》

となっていれば、社員やメンバー全員がやるべき事が明確になり、ひとり一人の意思決定の基準も統一されるのです。


さらに『経営理念』に『共感・共鳴』した人達が社員やメンバーとなっていれば、『やりたい事』と『やるべき事』も一致して、モチベーションが湧いて来るでしょう。


『事業目的』と本人の『やりたい事』が統一されていれば、行動管理はほとんど不要のものとなります。

自分自身が『やりたい事』ですから、自らが自発的・能動的に行動しますので、各個人の『自分らしさ』を遺憾無く発揮する事が出来るでしょう。

社員やメンバーが『自分らしさ』をフルに発揮してこそ、本当の組織力につながりますよね。


しかし『経営理念』と自分自身の『やりたい事』にズレが生じて来ると、モチベーションは上がらなくなり、仕事にも集中しなくなってきます。

ですから、管理職の方々は社員やメンバーひとり一人の『意』『志』が『経営理念』に副っているか、外れてきているのかについて、しっかりと管理する必要があります。

日頃の行動管理や売上管理は、本来ひとり一人の社員やメンバーが自ら行うべきものであり、管理職者はひとり一人の社員旅行やメンバーの『意志』を管理するべきでしょう。


社員やメンバーの『意志』を管理するという事は、役職が上席になるほど『経営理念』をより深く広く理解して、的確な意思決定が出来なければなりません。


部下が意思決定に迷ったり、悩んだりした時には適切なアドバイスが出来て、部下が意思決定を誤った時には、その結果に対して確実に責任を持てなければなりません。


そうして『目的』が明確に表された『経営理念』を基軸とした経営を実践していけば、部下は不安なく自分に与えられた範囲での意思決定が出来るようになり、上司はいちいち細かい事まで指示・命令をしなくてもよくなります。


より重要な難しい課題に対する意思決定をする権利を与えられた人が上司であり、最も重要で難しい課題に対する意思決定をする権利を持っている人が経営者なのです。


社員やメンバーの細かい行動管理や売上管理をすればするほど、部下の意思決定能力は低下するでしょう。

自分で考えずに上司の指示通りに動くようになってきますので、意思決定能力が低下するばかりか、失敗は指示をした上司の責任だと言い出すなぁ〜んて事もあるでしょう。


上司は部下の『意志』が『経営理念』に副っているか否かを管理し、行動管理や売上管理を部下に任せる事によって、部下は自ら自発的・能動的に頭を使って考えるようになり、結果として意思決定能力も高くなり、売上も上がるようになるのです。

是非、『お金基準の価値観』ではなく『本来の価値観』による『経営理念』を基軸とした経営を実践し、組織力を思う存分発揮しましょう。


〜続く〜


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次回は《意思決定の基準と意志管理〜其の四〜『目標』と『行動計画』》をお送りします。
お楽しみに。