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こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。

今夜は、先週お送りいたしました《序列の価値観と交流分析》の続きで〜其の弐・交流分析〜をお送りいたします。


前回は自分と他人をすぐに比較してしまい、人と人との関係を“優劣”や“上下”、“勝ち負け”によって判断しがちになる『序列の価値観』について簡単にご説明させていただきました。

幼少期から他人と自分を比較されながら、“優劣”や“上下”、“勝ち負け”の中で育てられた結果として、『序列の価値観』は日本人に根付いてしまったものと考えられます。


そんな『序列の価値観』を助長してしまう要素が、心理学の交流分析における“4つのタイプ”の中にあります。


※今夜も毎度お馴染みの《あなたが演じるゲームと脚本(交流分析で探る心のうら・おもて)・杉田峰康先生著・(株)チーム医療発行・1,680円》を参考書としてお送りしております。

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人間には、対人関係の基本的な構えとして“4つのタイプ”があります。


1.自分も他人もダメで何でも否定的に捉えてしまうタイプ

2.自分は常に正しく肯定的に捉えるが、他人のやる事や考えは正しくなく否定的に捉えてしまうタイプ

3.他人は正しく肯定的に捉える事が出来るが、自分は何をやってもダメだと否定的に捉えてしまうタイプ

4.自分も他人もそれぞれ正しい存在であり、肯定的かつ相互支援的に捉えられるタイプ




1.の自分も他人もダメで何でも否定的に捉えてしまうタイプは、人生を絶望的に捉え、引きこもり的な性格で、他人との交流を拒絶してしまいます。


2.の自分は常に正しく肯定的に捉えるが、他人のやる事や考えは正しくなく否定的に捉えてしまうタイプは、支配的で実力主義者であり、自分の利益に役立たない者は平気で切り捨てたり、逆に相手に押し付けがましく自分の考えを教え込もうとしたりします。

また、自分は常に正しいと思っているため、自分に都合の悪い事が起こると他人のせいにしたり、責任転嫁をする傾向があります。


3.の他人は正しく肯定的に捉える事が出来るが、自分は何をやってもダメだと否定的に捉えてしまうタイプは、劣等感に悩んだり抑うつ状態になったりします。

自信家の2.のタイプの人が苦手ですが、安心感を得たいがために権力者を見つけて従順に従います。

従順に従いますが、言われた事しか出来ない可能性が高いとも言えます。


4.の自分も他人もそれぞれ正しい存在であり、肯定的かつ相互支援的に捉えられるタイプは、人間ひとり一人の存在も能力も認め、お互いの良いところを尊重しあい、悪いところを補いあう事が出来ます。



この“4つのタイプ”は、実は1つのタイプに限定されるのではなく、自分が措かれているシチュエーションによって変化をしますので、4つのポジションと言った方がわかりやすいかも知れません。


自分がどのポジションにいるのかは、エゴグラムによって自己分析で確認する事が出来ます。



さてさて、この“4つのタイプ”ですが、2.と3.のタイプは、お気づきのように《他者比較》の上に成り立っています。


そして、4.の自分も他人もそれぞれ正しい存在であり、肯定的かつ相互支援的に捉えられるタイプに到達していないほとんどの人々は、2.と3.のタイプなのです。




《他者比較》による『序列の価値観』と交流分析上のポジション。

《他者比較》は、コミュニケーションや自己革新、相互支援、協業、気づき等々、様々な成功のための阻害要因に直結します。

謙虚さを無くし、固定観念や既成概念を強く信じるようになりがちです。




序列の価値観と交流分析〜其の弐・交流分析〜

本日はここまで。

ありがとうございます。


〜つづく〜





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