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こんばんは、経営理念コンサルタントでリスクマネジメント協会 Certified Risk
Manager のアキバです。


今夜は《♪愛しさと〜♪切なさと〜♪心強さと〜♪》って歌じゃなくて、『戦術』と『目標』と『戦略』と『目的』について、《愛しさと切なさと心強さ》を通して考えてみましょう。



いきなりですが、次の質問にお答えいただけますでしょうか?

・『戦術』とは何ですか?

・『目標』とは何ですか?

・『戦略』とは何ですか?

・『目的』とは何ですか?


制限時間は1分です。


用〜意、スタート!





はい、いかがですか?

簡単にすらすらと答えられた方、素晴らしいです!


簡単にすらすらと答えられなかった方、普通です。





世の中にはいろいろな戦略本が発行されていますし、社会的地位の高い方々でも『目標』と『目的』の違いをしっかりと認識せずに、混同した表現でお話しされるケースが多く見受けられますので、改めて

・『戦術』とは何ですか?

・『目標』とは何ですか?

・『戦略』とは何ですか?

・『目的』とは何ですか?

っと聞かれても、あれもこれもと思いが巡って、「一言では言い表せないよ〜」っとおっしゃる方が多いようです。

勿論、「何となく、こんなイメージかなぁ?」っとお答えいただける方々もいらっしゃるでしょう。




それでは、まず順番に一言で表現していきます。


・『戦術』とは何ですか?
  『戦術』とは、「方法」です。

・『目標』とは何ですか?
  『目標』とは、「何時(いつ)までに」「どれだけ」です。

・『戦略』とは何ですか?
  『戦略』とは、「やる」か「やらない」かです。

・『目的』とは何ですか?
  『目的』とは、「何のために」です。




次に順番を並べ替えてみます。

『目的』=「何のために」
『戦略』=「やる」「やらない」
『目標』=「何時(いつ)までに」「どれだけ」
『戦術』=どんな「方法」で




いかがですか?

だんだん、はっきりと見えて来ましたねぇ。



戦略論を語られる方々においては、最高戦略もしくは最上位戦略、最上級戦略といわれるものが、『目的』となります。


経営において『目的』を表すものは『経営理念』です。

ですから、戦略論を語られる方々における最高戦略、最上位戦略、最上級戦略も、『経営理念』を指しています。


「何のためにその業種業態で」

「何のためにそのお客様に対して」

「何のためにその商品やサービスを提供」

し続けたいのか?

矛盾なく明確化したものが、『経営理念』となります。



『経営理念』によって「やる」べき事と「やらない」事の判断基準が明確化されるため、自ずと取るべき『戦略』と取らざるべき『戦略』は振り分けられるようになります。





「あれっ?」っと思われた方、鋭いですねぇ。





実は

『戦略』=「やる」「やらない」
『目標』=「何時(いつ)までに」「どれだけ」

っという事ですから、簡単に言ってしまうと『行動計画』です。



ただし、通常は『目的』の中に「提供し続ける」という事が含まれていますので、『広義の事業継続計画』も含まれます。

事業を継続させるためには、『儲け』が不可欠ですから、損害が発生した場合のための『狭義の事業継続計画(=一般に言うBCP)』よりも先に、『儲け』を生み出す『利益計画』が必要になります。



よって、

『戦略』と『目標』



『利益計画』と『行動計画』

に置き換える事が出来ます。

(勿論、BCPがあれば、損害が発生した場合にも、計画と結果の乖離(かいり)を小さくする事が可能です)




そして、『戦略』と『目標』とは別に『目的』に背かない範囲であれば無限に可能性を広げる事が出来るのが、『戦術』=「方法」です。


『目標』や『外的要因』の制限を受けない状態であれば、「方法=やり方」はいくらでもあると言う事が出来ます。


ただし、『目標』が予め決まっていると、「何時までに、どれだけ」出来る「方法」にしか頭が働かなくなりますので、より多くの『戦術』をラインアップするためには、『目標』や『外的要因』の制限が無い状態での『戦術』会議が有効です。



そうは言っても、「『戦術』って具体的にどんなものなのか、イマイチわからん」っとおっしゃる方々もいらっしゃるでしょう。


それでは、簡単にご説明させていただきます。



*******************************************

あなたは今、東京にいると仮定します。

友達に会うために、青森まで行く事になりました。

*******************************************


この場合、

“友達に会う”事が『目的』、
“東京から青森に行く”が『戦略』

ですね。


この『戦略』を実行するために取る事が出来る全ての「方法」が『戦術』です。


歩いて行く、竹馬、ローラースケート、スケボー、一輪車、自転車、三輪車、ローラースルーゴーゴー、バイク、自家用車、タクシー、路線バス、高速バス、ヒッチハイク、人力車、宅配便の荷物に化ける、普通電車、特急列車、新幹線、飛行機、自家用ジェット機、ヘリコプター、ウィンドサーフィン、ヨット、カヌー、モーターボート、クルーザー、フェリー、漁船、戦闘機、戦車などなど‥‥‥‥‥

固定観念や既成概念の少ない子供達の方が、より多くの「方法」を思いつくでしょう。



しかし、ここに『目標』の制限が加わると、次のようになります。


*******************************************

あなたは今、東京にいると仮定します。

友達に会うために、青森まで行く事になりました。

今の時刻は午前11時で、待ち合わせの時間は17時です。

*******************************************



どうですか?


一気に取る事が出来る『戦術』が限られて来ましたねぇ。



普通に考えれば、11時に出て17時に到着するには、飛行機か新幹線を利用しないと到着しないと思いませんか?
(高速バスの時間はわかりませんが‥‥)



『目標』=時間的制約が無ければ、自転車や徒歩、マラソンで目指す事も考えられるかも知れませんが、『外的要因』として“真冬”であれば、積雪により自転車は無理かも知れませんね。



ですから、『戦術』=「方法」を考える時には、まず『目標』や『外的要因』を度外視して、より多くの『戦術』をテーブルに乗せていただく事をお勧めいたします。





より多くの「方法」があれば、心強いですよねぇ。


「ここまで」に「これだけ」しか出来ていなければ、切なさを感じてしまうかも知れませんが、

「誰のために、どんな仕事をする」っという事を愛おしく思い続けていれば、自ずとモチベーション=やる氣が湧いて来るでしょう。





『経営理念』=『目的』に『愛しさを』もって、


『戦略』と『目標』に対する実績に『切なさ』を感じたとしても、


『戦術』がたくさんあれば、『心強い』でしょう。




《愛しさと切なさと心強さと》を心掛ける事によって、間違いなく臨機応変な『経営』を実践する事が出来るでしょう。




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