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こんばんは、経営理念コンサルタントのアキバです。


指示通り出来ない理由と、指示がなくてもやる理由、第三夜目の今夜は、《指示がなくてもやる理由》について考えてみましょう。



はじめに、人の行動を分析する際の4つの要素について、おさらいです。


・目的=何のため?

・戦略=やる?やらない?

・目標=いつまでに?どれだけ?

・戦術=どんな方法で?



もう既にお氣づきの方もいらっしゃると思いますが、“戦う”という文字が付く“戦略”と“戦術”に対する意思決定は、“目的”によってコントロールされます。


“目的”に対して、とても強く『心・氣持ち・情熱』を込められる物事であれば、自ずと“戦術”が次から次へと閃いて(ひらめいて)、いろんな“戦術”を組み合わせた“戦略”を採り続ける事が出来ます。


“目的”が何かの決まり事により「仕方ない」物事であれば、手っ取り早く一番楽な“戦術”で、仕方なくやる(=“戦略”)ようになります。


例えば、《生きていくためには『お金』を稼がないと仕方がないから、働く》《遊ぶ金欲しさに、働く》っと聞けば、その危険性に氣づかれると思います。

そうです、《仕方なく》の後に来るのは《やってしまいました》ですよね。


小さな失敗も、大きな犯罪も、こんなに単純な動機付けから生まれてしまうのですねぇ。




おっとっと。

今夜は《指示がなくてもやる理由》について考えるのでした。
ごめんなさい。



“目的”に対して、とても強く『心・氣持ち・情熱』を込められる物事であれば、自ずと“戦術”が次から次へと閃いて(ひらめいて)、いろんな“戦術”を組み合わせた“戦略”を採り続ける事が出来ます。


では自ら『心・氣持ち・情熱』を強く込められる“目的”って、どんな“目的”でしょうか?

これもイソップ寓話の《北風と太陽》で説明する事が出来ます。


“目的”も、外部から与えられるものではなく、自分自身の中から浮かび上がるものだからこそ、『心・氣持ち・情熱』を強く込められるのです。


つまり、能動的・自発的・自立的な“目的”であれば、『心・氣持ち・情熱』を強く込め続ける事が出来ますが、受動的・突発的・依存的な“目的”であれば、『心・氣持ち・情熱』にブレが生じやすいのです。



それではここで、仕事に対する“目的”について考えてみましょう。


簡単にするために、チョコレートを作って売る仕事と仮定します。


“目的”は次の4つのパターンを仮定します。

・お金のため

・出世のため

・上司に認められるため

・お客様に本当に美味しいチョコレートを提供して、喜んでいただくため



これだけで、もうおわかりですよね。



お金のためであれば、出来るだけ安い材料で作ったチョコレートを、出来るだけ高く売り付けるでしょう。


出世のためであれば、買いたくない人にも強引にどんどん売り付けるでしょう。


上司に認められるためであれば、同僚や先輩の足を引っ張り、自分だけが認められるように仕組む事が仕事になるでしょう。

ですが、「そんな汚い仕事はしちゃいけません!」って言われますよねぇ。

自分でも、そんな汚い仕事はしたくないですよねぇ。

でも“目的”が「お金のため」だったり「出世のため」だったり「上司に認められるため」であれば、それらの“戦術”と“戦略”が最適なのです。


そのような最適な方法を、さも偽善的に変換して「汚い仕事じゃないよねっ‥‥‥」って自分に暗示をかけている人々が、実はたくさんいらっしゃるのです。


あなたは「金儲け」とか「ひと儲けしよう!」っという言葉に、何か悪いイメージを持っていらっしゃいませんか?


もし少しでも悪いイメージをお持ちなら、「汚い仕事じゃないよねっ‥‥‥」って自分に暗示をかけている可能性が強いでしょう。


“目的”の中に商品やサービスを提供する相手=お客様に対する貢献性が入っていなければ、仕事の結果としての売上と、お客様からの『ありがとう』は分離してしまいます。



「お客様に本当に美味しいチョコレートを提供して、喜んでいただきたい!」っと、『心・氣持ち・情熱』を込めて仕事に取り組んでいる場合には、お客様からの『ありがとう』と売上が統合されます。


その会社の『経営理念』が、「お客様に本当に美味しいチョコレートを提供して、喜んでいただきたい!」っという事を包括するものであれば、事業目的と社員やメンバーが働く“目的”とお客様からの『ありがとう』は統合され、結果としてお客様からの『ありがとう』の対価である『お金』が売上として会社に入り、会社から売上に貢献してくれた社員やメンバーへの『ありがとう』の対価である『お金』が給与や賞与として社員やメンバーに入るのです。


お客様の喜びが、会社の喜びとなり、社員やメンバーの喜びとなって統合されます。


この状態を【“目的”の完全一致による統合】と言います。


【“目的”の完全一致による統合】の状態においては、「金儲け」も「ひと儲け」も、素晴らしい事となります。

【“目的”の完全一致による統合】の状態においては、お客様も会社も社員やメンバーも信頼関係で結ばれますから、「金儲け」にしても「ひと儲け」にしても《信頼しあう者》がどんどん増えていく事を意味するのです。


“儲ける”という字は、よく「信じる者と書いて、儲け」なぁ〜んて言われますが、用心しながら信じている“信用”の状態では、まだまだ安定したファンによる口コミを獲得するまでには至っておりません。


【“目的”の完全一致による統合】によって《信頼しあう者》となった時に、初めてお客様が安定したファンとなり、口コミによる社外営業の自動化に繋がる(繋がる)のです。



《指示がなくてもやる理由》

それは、商品やサービスを提供する相手=お客様に対する貢献性が入った“目的”を、能動的・自発的・自立的に持つ事です。

その『お金』をくれるお客様に貢献する“目的”、お客様が喜んで『お金』をくれるためには何を(=戦術)すれば良いのか(=戦略)、何を(=戦術)してはいけない(=戦略)のかを踏まえた“目的=何のために仕事をするか?”を、能動的・自発的・自立的に持ち続ける事。

その“目的”に『心・氣持ち・情熱』を込めて、思考や行動をする事。


たったそれだけです。



たったそれだけで、【“目的”の完全一致による統合】に近づく事が出来ます。





指示通り出来ない理由と、指示がなくてもやる理由〜其の参〜

今晩は、ここまで。


長〜い時間お付き合いいただきまして、誠にありがとうございます。



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