上司を演じる無意識な自我
こんにちは、経営理念コンサルタントでリスクマネジメント協会 Certified Risk Manager のアキバです。ここのところ何かと忙しく・・・・
(申し訳ございません、単なる言い訳です)
なかなか記事を書けず、申し訳ございません。
本日は「上司を演じる無意識な自我」と題しまして、ビジネス心理学を少々お届けいたしましょう。
あなたは
『 役割演技 』
という言葉を耳にされた事がありますか?
人は役割を与えられると無意識のうちに
「そうしなけらば、ならない」
っと心に決まり事を作り、その決まり事を意思決定の基軸としてしまうというものです。
社会的な役割に対するイメージが、交流分析における“禁止令”のような働きをしてしまうんですねぇ。
問題は、その“イメージ”の部分にあります。
イメージは自らが追及しているか、もしくは経験したモノゴトから生まれます。
ですから、
・社会経験が少ない
・人間的に素晴らしいメンターを持っていない
・経営や行動心理学を学んだ事がない
といった人が、急に上司としての役割(場合によっては経営者としての役割)をイメージしてしまうと、
1.上司とは人の上に立って、指示命令をする者なり
1.上司とは自らが仕事をするのではなく、何でも部下に任せるものなり
1.上司とは部下から常に尊敬されている存在なり
などといった部分だけがイメージ化され、自分自身の人格を磨き上げる事よりも、
「役に徹しなければならない」
といった「役割演技」の法則が強く働き、心理学上の交流分析における「禁止令」のように
「イメージ通りにしなければならない」
っという見えない圧力によって、意思決定を支配されるようになってしまうのです。
勿論、無意識な状態での事ですから、自分自身では意思決定を「役割演技の法則」に支配されているとは思いもしませんので、誤った方向に向った場合には収拾がつかなくなってしまう事もあるようです。
ここで『 役割演技の法則 』の恐ろしさをお知り頂くために、有名な「スタンフォード監獄実験(Stanford Prison Experiment)」をご紹介しましょう。
1971年にアメリカのスタンフォード大学の地下に本物とそっくりの模擬監獄を作って行なわれた実験です。
新聞広告で任意に集めた人達を看守役と囚人役に割り当て、模擬監獄に入れて実験は開始されました。
その結果、看守役の一部から囚人役に対しての虐待や暴力が始まり、次第にほとんどの看守役が囚人役に対して虐待や暴力を振るうようにエスカレートしていったそうです。
約2週間の予定で始められたこの実験は、囚人役の人達が精神的に危機状態に陥ってしまったため、6日間で打ち切られる事となったそうです。
たった6日間で、こんなにも人は変ってしまうんですねぇ。
本当に恐ろしいものです。
ご参考までに、この実験がベースとなった映画もご紹介致します。
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っと、このような非常に興味深い「 法則 」を盛りだくさんでご紹介頂いているのが、こちらの本です。
『 知っているようで知らない「 法則 」のトリセツ 』
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※上記の“「役割演技」の法則”は、こちらの本から引用させて頂きました。
とっても面白く、ためになる逸冊です。
ぜひ、ご覧くださいませ。