ワーク・ライフバランスとメンタルリスクとコンサルタントと・・・・・・
こんばんは、経営理念コンサルタントでリスクマネジメント協会 Certified Risk Manager のアキバです。震災後、徐々に市場の冷え込みが明らかになって参りました。
震災直後は大きくマイナスに落ち込んだ日本の株価。
一旦、『特需』期待でアジアを中心とした投機筋の資金の流入によって反発しましたが、ここへ来て被災による部品不足、投資差し控え・紙やインク不足による広告市場の落ちこみ、買い控えによる消費活動の落ち込み、それらを含めて市場全体にはお金が回らなくなり、ジワジワとボディブローのように冷え込みが効いて来ているようです。
特に受注のほとんどが受け身となっている下請け企業においては、過去の設備投資等の借入がたくさん残っているにも関わらず、仕事が無くても待つしかないなんて状況も頻繁に発生してしまっているようです。
そんな受け身な会社を見つけると、
「休んでる場合じゃないでしょっ!!」
「苦手だなんて言ってないで、やるんですよっ!!ほらっ!今すぐっ!!」
「睡眠時間なんて3〜4時間だって大丈夫なんですよっ!!」
「酒なんて、儲かるようになってから飲みなさいよっ!!」
「テレビなんて時間の無駄遣いですよっ!!」
「移動中だってスマホ使って仕事出来るでしょっ!!」
‥‥‥‥etc.
なぁ〜んて、ガンガンハッパを掛けるコンサルタントの方がいらっしゃる事があります。
確かに、
『 いま 』やった事が、やった結果の未来を生み、
『 いま 』やらなかった事が、やらなかった結果の未来を生みますから、
ギリギリの状況に追い込まれていれば、やるしかないでしょう。
しかし、人にはそれぞれストレスやプレッシャーの許容量があります。
突然それまで感じていなかった大きなストレスやプレッシャーを掛けられながら、馴れない新しい取り組みを“やらされて”しまったら、精神的に大きなダメージを受けてしまうのも当然ですよね。
事実、抑鬱症状に陥ってしまう中小零細企業経営者の方々は、年々増加傾向なあるようです。
実は、そんなガンガンハッパを掛けるタイプのコンサルタントの方々も、家族を顧みず、土日も休まず、朝早くから夜遅くまで仕事をしている事が多いようです。
せっかく結婚して家庭を持っても、家族と過ごす時間なんてほとんどなく、朝から晩まで年がら年中仕事をしている方々‥‥‥
表向きは謙遜しながらも、いつも忙しそうにしている自分に酔いしれてしまっている方々‥‥‥
勿論、ご自身が本氣で『 心・氣持ち・情熱 』を注ぎ込み、内から漲る(みなぎる)やる氣によって、
「気がつけば、仕事ばかりしていた・・・・」
っというのであれば、メンタルリスクはあまり無いでしょう。
仕事が大好きで大好きで、家族は持たなくても活き活きと楽しそうに仕事に励んでいらっしゃる方々は、全く問題ありませんし、逆に仕事ばかりだとしてもメンタル面から観たワーク・ライフバランスは、しっかりと取れていると言えるでしょう。
問題なのは、
“ 仕方ないからやる ”
“ 何かを犠牲にしながらやる ”
という状況を継続してしまう事です。
コンサルタントの中には、
「果実を手に入れるためには、必ず何かを犠牲にしなければならない。」
なんてジェームズ・アレン様の『 「原因」と「結果」の法則 』の自己犠牲の部分を流用してハッパを掛けていらっしゃる方々も多いようですが、
パワーハラスメントによるメンタルリスク同様に、コンサルタントが与えてしまうメンタルリスクというものもありますよねぇ。
誰かに助言やアドヴァイスをするという事は、そのようなリスクに対する責任も負う必要があると、
私は思います。
ビジネスの現場からご勇退された後、
「あぁ、いい人生だったなぁ〜」
っと昔を懐かしみながら、老後をさらに楽しむのか?
「仕事ばかりで何も残らない人生だったなぁ〜」
っと過去を憂いながら、心機一転、老後を楽しむのか?
それとも・・・・・・・
“ 人生 ”
という大きなものを見失わないように、
最も身近な家族に対して、しっかりと感謝をしながら、
間違いのない意思決定をしていきたいですね。