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こんにちは、経営理念コンサルタント、認定支援機関、金融内部監査士、リスクマネジメント協会 Certified Risk Manager、企業健康アドバイザー のアキバです。

本日のお題は、水素エネルギー。

一時活発に宣伝もされていましたクリーンな新エネルギーである水素。

ところが、この頃あまり話題になりませんよね、世界的に。

例えば経済産業省の総合資源エネルギー調査会の資料によりますと、今年2016年には家庭用燃料電池市場が自立化されている予定となっております。

家庭用燃料電池の普及により、一世帯当たり18リットルの灯油缶で18.5缶分の節約が可能、Co2の削減率も38%にまで及ぶとされています。

もっと大きなところでは燃料電池自動車の普及。

ドイツでは2030年までに内燃エンジン搭載車の販売禁止が決議されました。

日本国内でもトヨタ自動車のMIRAIやMAZDAの水素ロータリーエンジンなど、水素エネルギー開発は進んでいる筈ですし、CO2排出量削減もCOP21で合意をしている訳ですから、東京五輪の開催される2020年は日本の技術力を海外に改めて見せつける絶好の機会である筈です。

ところが、ここのところ全くなしのつぶて。
なぜでしょうか。

おそらくそれは、国際的に先進各国においてインフレターゲット2%を定めており、その達成のために大きく関与しているのが原油価格だからだと思われます。

もし水素エネルギー開発の進展が見込まれれば、原油相場は下落し、インフレターゲット2%の達成が危ぶまれてしまいます。

こうなりますと、先進各国のシナリオが大きく崩れる。

今のところポンド安効果により英国だけは大きくインフレに振れているようですが、他の先進各国は厳しい状況。

さらに、このIRORIO記事にもありますように、電気自動車や燃料電池自動車が主流となりますと、製造現場での労働力はそれまでの1/10で済むといった試算もあり、雇用統計にあれだけ右往左往する米国をはじめ、世界的にもとても多くの人の生活が脅かされかねないという訳でございます。

さて、それでよろしいのでしょうか?

イノベーションに伴う痛みをどう捉えるか?

雇用を維持するためにイノベーションをなおざりにして良いのか?

新たな雇用は別に考え、イノベーションを目指せるのか?

今後の世界の動向に注目、括目して参りたいと思います。