競合他社との差別化SWOT分析の本当の理由
こんばんは、アキバです。今日は、競合他社との差別化とSWOT分析について考えてみましょう。
みなさんは売上が伸び悩んできた時や、もっと売上を伸ばしだいと思った時に、誰かに相談した事がありますか?
そんな相談を受けた時、あるいは相談をする時に安直に使われる言葉が《差別化》です。
確かに競合他社がいなかったり、競合する商品やサービスが市場に存在しなければ、勝ち負けで見れば「負けない」でしょう。
では「負けない」としても「勝てる」でしょうか?
競合他社との《差別化》を図り、SWOT分析で自社の強み・弱みをしっかりと分析すると、「勝てる」のでしょうか?
仮に「勝てる」として、誰に勝つのかというと、競合他社に勝つという事ですね。当たり前ですが。
それでは、モノの価格を決める需要供給曲線を想像してください。
ある価格の商品を「いくらだったら買おうかな?」っと決めるのは、誰ですか?
お客様ですよね。
『経営理念』を機軸とした経営を実践していらっしゃる会社や組織であれば、勝ち負けや戦いに時間を費やすのが無駄である事を十分にご理解いただいているものと思います。
事業の目的は競合他社に勝つ事ではありません。
その会社や組織ならではの商品やサービスの『本来の価値』=『存在価値+付加価値』をお客様に提供し続ける事により、お客様方にどのようになっていただきたいのかを、簡潔にまとめて宣言するものが『経営理念』です。
その『経営理念』を遂行するために“やるべき事”をまとめたものがミッション=使命です。
『本来の価値観』における『経営理念』の下にある目的に競合他社との戦いは含まれません。
そもそも、その会社や組織《ならでは》の商品やサービスの『本来の価値』=『存在価値+付加価値』をお客様に提供し続ける事が一番大きなチャンクであり、その会社や組織自体の社会的『存在価値』でもあるのです。
それでは、競合他社との差別化やSWOT分析はなぜ必要なのでしょうか?
それは、《本当に》自分らしい商品やサービスを提供する事が出来ているのか否かを《確認するため》です。
本当にその会社や組織ならではの商品やサービスをこれまで提供する事が出来ていたのかを確認するとともに、その会社や組織なら提供する事が出来そうなのに、その商品やサービスの市場がぽっかり空いているような事がないかを確認するのです。
その商品やサービスの市場について深い専門知識を持っていなければ、本当にその会社や組織ならではの商品やサービスなのかもわかりません。
その会社や組織が「そうだ」と言い張っても、お客様が「そうだね」っと言ってくれなければ、単なる『ひとりよがり』になってしまいます。
ですから、「既存の商品やサービスがお客様にとって本当に役立っているのか?」、「新しい商品やサービスがお客様にとって本当に役立ちそうなのか?」を確認するのです。
確認した結果、自社の商品やサービスの『付加価値』が競合他社の商品やサービスの『付加価値』と明らかに違っていれば《差別化》は出来ていますし、それが強みとなります。
自社の商品やサービスの『存在価値』が競合他社の商品やサービスの『存在価値』と明らかに違っていれば、新しい市場を創造する事になるため、完全に《差別化》が出来るという事です。
本当に《差別化》を図りたいのであれば、あなただからこそ、あなたの会社や組織だからこそ提供する事が出来る商品やサービスの『本来の価値観』を追求すればよいのです。
売れないのは他人や競合他社やお客様や環境のせいだと、安易に責任を外部に求めてしまうと本質を見失ってしまいます。
SWOT分析における外的要因の機会と脅威に目を向ける前に、あなたの会社や組織だからこそ提供する事が出来る『本来の価値感』を追求しましょう。
安易に差別化に逃げようとするような人を「後天性常道失調症候群」として紹介している本があります。
【会社の絞め殺し学<ダメな組織を救う本>・M&C研究所 代表 弘中 勝 氏 著】
会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 (祥伝社黄金文庫 ひ 9-1)
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